美容師からの転職先、自然と「メーカー」「ディーラー」に分岐しがち。

ほかの世界を知らないから、美容師=美容業界=美容メーカーという運びになるんでしょう。実際、美容師から美容メーカー・化粧品メーカーに転職する人は多いらしく、少し検索するといろいろな記事が出てきます。ディーラーに関しても同じですねー。

今回は、自然と分岐する転職先のうち、メーカーに焦点を当てて、美容師からメーカーに転職することのメリット・デメリットと注意点をミヤケンなりに紹介しましょう。

美容師からメーカーに転職するメリットとデメリット

美容師からメーカーに転職する人が多いけれど、その考えは安直と言っていいのか迷います。確かに単純な図式なんだけど、しっかりとメリットがあるから合理的とも言えるんですよねー。ただ、逆にデメリットもあります。単純に「美容の仕事がしたいから」という理由だけで選ぶと、火傷するかもしれませんよ?

勤務時間の問題が解決! することが多い

美容師に付きまとう問題のひとつに、長時間勤務というのがありますよね。美容院で働いている間は修行機関だからという名目でたくさん働かなきゃあいけないし、独立したらしたで経営者も兼ねるからたくさん働かなきゃあいけなくなります。

美容師の仕事を続けるうちは、長時間労働から逃げられないんだなあ…。

他方、メーカーという形の会社は、比較的残業が少ないんですよ。

もちろん、職種や会社によって多少の差はありますけどね。たとえば営業職を例に出すと、メーカーと商社なら圧倒的にメーカーのほうが残業が少ない傾向があるんです。メーカーに転職すると、仕事の後に出かけたり自分の好きなことをしたりできるようになりますよ。

職種によっては、美容の仕事に深入りしながら美容師より安定して稼げる

美容師から美容メーカーに転職するとき、インストラクターになる人が多いです。これは「元美容師だからインストラクターとして採用されやすい」ということも絡んでいると思いますが、「美容師と近い、美容の仕事にどっぷり漬かれる仕事がしたい」という美容師側の需要にもマッチしているんじゃないかな。

それでいて給料安定していますしね!

美容師は独立してうまくいけば稼げるけど、それまでの道のりが険しいし、誰もがそうなれるわけではありません。それに、美容院に雇われているうちは給料が本当に低い! フリー美容師をしている知り合いがフリーになる前は、「手取り15万円だった」と言っていましたよ。

凄まじいなあ…。

メーカーは会社にもよるし職種にもよるけれど、少なくとも「極端に給料が低い」という話はあまり聞きませんからね。

職種によっては、美容にあまり関われない

美容メーカーも化粧品メーカーも、美容師からの転職先として浮かぶのは総合職と一般職が多いです。特に求人が多いのは営業職と事務職なんだけど、そういう職種はあまり美容に深く関わっているとは言えません。営業職として美容師としての知識や経験を活かすことはもちろんできるし、だからこそメーカーに転職するのはメリットがあるわけだけど…。

美容に深く関わりたいという人には、直接的に美容に関われないというのは結構大きなデメリットになるんじゃないでしょうか?

美容・化粧品メーカーでの職種の選び方

美容メーカーとか化粧品メーカーとか一口に言っても、職種はたくさんあります。求人が出回りやすいのは営業と事務だけど、商品企画・インストラクター・美容部員などなどいろいろな仕事があるんですよね。同じ会社だとしても職種によっては、仕事がぜんぜん違うものになります。だから、職種選びには注意が必要!

そこで、ミヤケンなりにオススメの職種選びの方法を考えてみました。それが、これです!

深入り作戦!

どれくらい直接的に美容に関わりたいかによって、職種を選ぶという作戦。メーカーに転職先を限定するんだったら、転職して後悔しないために大事なのは待遇よりも、美容にどれくらい深く直接関わりたいかです。

この度合いが高い順に、美容師からの転職先で選べそうな仕事を並べてみましょう。

  1. インストラクターや美容部員
  2. 企画職
  3. 営業職
  4. 事務系の職種

直接深く美容に関わりたい気持ちがとても強く、その想いの強さから美容師を辞めるか迷っている人は、インストラクターや美容部員がオススメ。直接誰かの役に立てる仕事でもあるし、美容師の仕事とかなり近いところにあります。

直接客の役に立てなくても、自分が企画に関わった商品で誰かが喜ぶなら…。間接的でもいいから、誰かの美容を支えたい想いが強い人には企画職がオススメ。企画よりも提案する立場がいいという人には営業職、美容に関わらなくていいからマイペースに働きたいなら事務職がいいでしょう。

参考にしてくれると、ミヤケンは喜び庭駆け回ります。

インストラクターは求人が少ないことに注意!

美容メーカーの中で、元美容師の需要が高いインストラクター。だけど、インストラクターという職種はあまり積極的に採用が行われていません。実際に探してみると、採用が少ない現実に、直面するはずです。

たとえば、とある大手転職サイトの公開求人は8件だけだったんです。地域は限定していないのに、この数!

美容メーカー自体の求人が少ないわけではありませんが、インストラクター職は本当に少ない!

インストラクターって、見るからに面白そうな仕事じゃあないですか。特に、元美容師からしたら「美容師の待遇問題を改善できて、直接誰かの役に立てる、美容に深くかかわる仕事」という、魅力しかないような仕事なんですよ。

だから、倍率が高いんだと思います。

そして、元美容師は特に、インストラクター職にしがみつく。「この仕事が、前線で美容に関われる最後の砦なんだ」とね。だから、中途採用の求人が少なくなるわけです。

もちろん、今回は公開求人だけの調査だから、非公開求人にはあるかもしれません。公開求人だとなかなか出回らないから、インストラクターを狙うなら転職サイトを利用するなど少しでも多くの求人を拾う努力が要ります。


ただ、皆無じゃあない!

公開求人に少ないながらもあるということは、非公開求人含めると「皆無」ということは考えられません。

倍率は高いかもしれないけれど、しっかり勉強して対策すれば大丈夫だと思います!

一応ダメだったときのことを考えて別の職種も検討するか、美容師を続けながら「採用されるまでチャレンジする」かのどちらかを代替案として考えておきましょう。

美容師からメーカーに転職するというのは、結構いいと思います。美容商品を使う側から企画・製作・売る側に回るというのは面白そうだし、インストラクターとして直接美容に深くかかわることもできるしね。

だけど、職種によっては美容にどれくらい深く関われるかということや求人の数などが変わってきます。職種選びと求人探しにだけは注意しましょうね。