こんにちは、人間関係のこじれは仕事の致命傷だと思う、ミヤケンです。

特に新卒の場合、人間関係がこじれたりややこしかったりすると、げんなりしますよね。それに自分が巻き込まれていたら特にキツいけれど、巻き込まれていないけど近くに変な人間関係があるとしんどい。会社って、社会ってこんなものなの? って。

今回は、人間関係が理由で今の会社を辞めたい、転職したいと思っている人に、早めの転職を薦めるために、ひとつの物語を紹介します。

新卒1年目、理不尽な人間関係に振り回された、ひとりの男の物語

ボクの友人から、最近聞いた話なんだけれど、実は彼は新卒1年目から理不尽な人間関係に振り回され、最終的に転職をしていたんです。

転職をしていたことは前から聞いていたけど、まさかそんな過去があったとは…。これは、クソな先輩に振り回された、ひとりの男の勇気と後悔の物語です。

嫌われるほうが難しいような、いい人なのに

名前がないと不便なので、仮にその友人を「ヒカル」と呼びましょう。

ヒカルは、とにかく人当たりがよくてみんなに好かれるタイプの人です。学生時代とかに一人はいたような、「あいつを嫌いな人いるの?」みたいな明るい系の人間。明るいけど、根暗な人にも敬意とやさしさをもって接するような…人間関係無敵みたいな、ね。

仕事に関しては…一緒に仕事がしたことはないけれど、要領がいいからたぶん仕事はできると思います。

だから、嫌われるほうが難しい人なんだよなあ、ヒカルは。

それが、新卒1年目、ひとりの先輩に理由もなく嫌われました。

明らかに、ほかに同期よりもコキ使われているし、先輩の接する態度が悪いんですよ。雑用を押し付けられまくったり、デスクに書類を置くときわざわざ大きな音を立てたり…。嫌っているのが露骨に伝わるような接し方をしているんですが、実害はありませんでした。

だから、ヒカルはグッと堪えたんだ。

「こんなことで辞めたら、負けた気がすると思ったんだ。」

伝播する悪意

悪意は、伝播する。

新卒1年目も後半戦に突入した頃、ヒカルは異変に気づきました。あれ、なんだか僕のまわりには人がいない…。人の悪意というのは伝播するもので、しかもそれが先輩から発せられているとなると、新人はそれに迎合するしかありません。

決して、本気でヒカルを嫌っているわけではなかったんだと思います。

ただ、ここでヒカルの味方をしたら、自分も先輩に嫌われ、今後の仕事や評価にも絡んでくる。たぶん、先輩本人からもそれとなく言われたんでしょうね。恐れたんだ、彼らはみんな。守ったんだ、自分自身を。社会はこの会社だけじゃないけれど、新人にはそれがわからないし、転職したくなければ先輩に媚を売ってでも気に入られないといけない! だから…。

「僕は、生まれてはじめて、一人きりになった」

だけど、同僚のことは責められなかった。

「きっと、誰だってそうするでしょ?」

ただ、諦めずに働き続けました。簡単な業務連絡以外、話しかけられなくなったとしても。業務連絡すら、一言二言で、冷たい声色で恐る恐る言われるようになったとしても、まだ「負けない!」「しゃくにさわる」と。そして、2年目がやってきたんです。

孤立と、決意、後悔

2年目になると、後輩ができました。

新しい人がやってきた…! これでこの職場の人間関係にも、新しい風が吹くんじゃないか。ヒカルの心は少し晴れやかになり、後輩にやさしく接しました。後輩は、最初はそんな優しいヒカルに頼っていましたが、しばらくすると察するんですよね。職場の、異常な雰囲気と、視線を。その嫌あ~な視線が、自分とヒカルに当てられていることを。

そして、後輩の面倒をみるのはヒカルだけではありません。

もちろん、ヒカルのことを除け者にしている先輩と、それに迎合する同僚とも接します。

同僚に「あいつにはあまり関わらないほうがいい。あの先輩に嫌われているからな。」なんて、言われたのかもしれません。そそのかされた…というと同僚を責めることになるからか、ヒカルは「忠告されたんだろう」という言い方をしていました。

先輩・同僚・後輩、全員が離れていく。

完全な孤立、1年目のとき「後輩がきたら」と抱いていた希望も、砕けました。そして、今後やってくる後輩もまた同じように、自分を避けるようになるということがわかったんです。それは自分を除け者にした、あの先輩が去ったあとも続くということも想像できました。一度こじれた人間関係は、もう二度ともとには戻りません。

先輩と一緒になってのけ者にしていた彼らは、主導者の先輩がいなくなっても、気まずくて、それ以降も除け者にするんじゃあないか。

この職場での自分の未来には希望がないことに気づき、モチベーションも失せました。「これはもう無理だ、救いようがない」と思って、ヒカルは転職を決意、実際に転職したんです。なるべくは転職せずに済ませたかったけれど、「僕が転職したほうが、僕も幸せだし、同僚や後輩も辛い思いをしなくて済むから」って。

ただ、後悔していました。

ボクに語ってくれた物語、締めくくったのはこの言葉だったんです。

「最初は、こんなことになるなんて思ってなかった。ただ、変に人間関係がもつれているだけだって。だけど、今考えてみればあんな先輩が放置されている職場にも、問題があるんだよね。もっと上から抑えることだってできただろうに。だから、もっと早く転職しておけばよかったよ。」

新卒1年目に、転職しておくべきなんだ

人間関係のもつれというのは、会社において多少なりともあります。

それは、仕事と言っても人間と人間の付き合いだから、仕方がないことです。合理性だけじゃあ、生きられませんもんね。人間には心がある、感情があるんだから、どうしても「あの人苦手」「嫌い」というのはあります。

ただ、会社組織において、仕事に支障が出るくらい、精神的負担になるようなこじれかたをするのは異常です。

普通なら、嫌いだとしても露骨に態度に出しませんから。

そして、自分が嫌いだからと言って同僚を取り込もうともしないし、同僚が迎合しないといけないような雰囲気を作ったりもしない。それをしても得をする人間は誰もいないことは誰の目にも明らかで、クソみたいなことだから。

人間関係があまりに辛い、辞めたい、転職したいと新卒から感じてしまうような職場は、異常です。

人間関係のこじれは、二度と元に戻りません。コンビニ弁当みたいに、「冷えてるから温めよう」というわけにはいかないんです。一度こじれると、仕事に悪影響が出るだけじゃなく、大きなストレスになります。

うつ病になることもあるし、出世の道がつぶされることもある。

いいことなんて、何一つないから、早めに転職しましょう。

2年・3年なんて我慢するだけ無駄! 今だ、今からなんだ、これから転職活動を始めないと後悔するんだ。ヒカルの話を聞いて、ミヤケンは強くそう感じました。

新卒1年目に、理不尽な人間関係に巻き込まれたり、嫌われたり、こじれたりすると辛いですよね。社会全体に失望した人も、少なくはないんじゃないかなあ。辞めたい、転職したいと思いながら日々を過ごすのはあまりにも不健康です。

自分のこれからのために、自分の心のために、早めに転職しましょう。

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