新卒で派遣は負け組か…?

新卒で普通に正社員として働くのが一般的だけれど、中には派遣社員になる人もいますよねー。特定派遣という人もいるし、普通に派遣という人もいるでしょう。そして、派遣という働き方を選んだことを後悔して、辞めたいと思っている人は多いと思います。

今回は、新卒派遣社員の実態を調査しつつ、正社員に転職するという道を転職経験者のミヤケンからアドバイスさせていただきたいと思います。

新卒派遣の実態と、特定派遣という働き方の落とし穴

内定が決まらない焦りと、周囲の人間からのプレッシャーなどによって、新卒派遣という存在が生まれます。あとは、元々自己肯定感が弱すぎる人も「正社員は無理だろうなあ」と最初から諦めてしまい、派遣社員という働き方を選ぶことが多いです。

そんな新卒派遣の実態を、色々調べてみました。

派遣社員の給料は時給制、新卒派遣は事務系を選ぶ人が多いですが、一般事務は大体時給1000円から1300円くらいです。高くても1500円。営業事務だと1300円から1800円程度にまで上がります。

時給を1500円として8時間×21日で計算すると、25万円くらいです。

新卒で25万円ならいいんじゃないの? と思うかもしれません。

確かに、今時は正社員に入社しても額面20万円とかそこらですからねー…。それと比べたら給料はいいと感じるけれど、長く働くとデメリットが大きくなるんです。

正社員はしっかり年次昇給するけれど、派遣社員はそれが保証されていないことがほとんど。パッと見て「いいじゃん」と思っても、長期的に見るとそうでもありません。

それに、派遣社員より正社員のほうが福利厚生含めた待遇はいいんです!

また、派遣社員には賞与が無いのがほとんどです。営業系の仕事くらいですね、賞与がもらえるのは。

新卒の人が派遣社員を続けるのは、メリットがあまり無いんじゃないかなあとミヤケンは思います。

特定派遣なら派遣会社の正社員として派遣先に常駐するため、通常の派遣より待遇は高いです。ただ、賞与は無いし派遣先は選べません。

普通の派遣社員の場合は「ここがいい」と指名できるものの、派遣会社の正社員という形をとっていることを逆手に、「ここに行って」と指示されます。

派遣先、ブラック企業というケースが多いんです…!

特定派遣を利用する会社というのは、「安く人材を使いたい」と考えてのこと。だから結構こき使われたり、使い古されたりしてしまいます。

そう考えると…特定派遣は正社員と派遣社員の「悪いところを取った形」なんじゃないかなあ。

正社員の自由度が低いというデメリットを受け継ぎ、正社員並みの責任を求められ、残業時間も多くなり、福利厚生も整っておらず、給料は上がらない。

結局、あまりいい働き方とは、お世辞にも言えません。

ただ、特定派遣という働き方にはメリットもある?

特定派遣にはデメリットばかりのように思えるけれど、少しながらメリットもあります。

それは、技術系で優秀な人はレート制を採用している会社でか・な・り稼げるということです。技術系は新卒派遣とか特定派遣とかの中でも比較的給料が良く、30万円近く稼げることも多いんですよ。

そういう傾向があるのは、IT企業へ派遣する会社です。

派遣として経験を積んでいけば、自分の技術で1000万円を稼ぐことも不可能ではありません。IT企業に派遣される新卒社員が、技術を突き詰めればそれだけ稼げるかもしれないんです。

突き詰めることができたら、特定派遣という働き方にもメリットは出てきます。

新卒で派遣は負け組なのか?

新卒が派遣社員として働くのはデメリットが大きいものの、技術系の特定派遣なら突き詰めることでメリットも出てくる…。

結局、新卒で派遣社員というのは負け組なの?

ミヤケンが思うに、自分がどう捉えるかだと思います。給料が上がりにくいことや賞与が無いことを含めても、時給の高さを理由に派遣を続ける人も多いです。ただ、人からしたらそういう人も負け組だと感じるんじゃないかなあ。

他人から負け組評価を受けたって、自分がよければそれでいい。

ただ、自分自身が派遣として働いている今を後悔して辞めたいと本気で思っているのなら、自分にとっては負け組なんじゃないかと思います。

転職を考えましょう。

転職で正社員を目指すには?

新卒で派遣という働き方を選んだことを後悔し、辞めたいと思っているなら辞めたほうがいい。新卒の派遣の実態は決していいとは言えないし、突き詰めればメリットもあるけど、逆に言えば突き詰めることができなければデメリットが多いということです。

正社員を目指したいところだけれど、どうやったらそれができるのでしょうか。

自分の能力と、やりたいことを把握する

第二新卒の転職を成功させるには、まず「自分の能力」を把握することが大事です。

派遣として培ってきた経験から、自分に何が出来るのかを自問自答してみましょう。今の仕事から直接得た技術的な経験以外にも、そこから派生する経験も含めて自分の能力として考えてみてください。

そして、次にやりたいことを考えましょう。

仕事というのはね、「自分にやれること」と「自分のやりたいこと」の両方を叶えたら、自分なりに納得して楽しく働き続けられることが多いんですよ。

正社員として後悔しない転職をするためには、この二つが絶対に必要です。

転職サイトを利用する

自分の能力とやりたいことを把握したら、今度は転職サイトを使って自分の転職市場価値と自分に合う求人がどういうものかを知りましょう。

転職サイトのキャリアアドバイザーに相談し、あらかじめ考えておいた自分の能力とやりたいことを告げれば、「転職の難易度」「どれくらいの求人が選べるか」という現実的な転職市場価値を教えてくれます。

それをもとに転職活動を勧めれば、失敗しないということです! そもそも自分の能力把握すらも、転職サイトのアドバイザーに助言を求めてみてもいいかもしれないなあ。

また、派遣から正社員というのは不安が大きいと思います。

とにかく自己評価が低い人も多いから、必要以上に不安がっているんじゃないかい? アドバイザーに今の不安をしっかりと相談して、少しでも自信を持って前向きに転職できるようにしよう。

新卒から派遣となったことは、確実に面接で聞かれます。

だけれど、まずは派遣を選んだことを肯定してあげてください。

そして、後悔しているのなら、その後悔を胸に抱いて後悔しない明日への道しるべにしましょう。悲観的な人だからこそ、楽観的に転職できるんだ!

新卒の派遣社員・特定派遣というのは、働き方の一つの選択肢としてアリだとは思います。客観的に見たらデメリットが大きいものの、メリットはあるし、本人が納得していれば問題はないんです。

ただ、本人が後悔しているなら、もしもメリットが大きかったとしても転職したほうがいいとミヤケンは思います。

後悔してもいいけど卑屈にはならないで! 前向きに明るく転職しましょう。