とりあえず3年がもうすぐ完了する…だからこそ、3年目は憂鬱なんだよなあ。

日本社会に生きていれば誰もが一度は聞く「とりあえず3年」、3年目に突入すると「とりあえず3年」が間近に迫ってきます。

そんなとき、この仕事に向いてないんじゃないかなあと考え始めたとしたら、どうしていいかわからなくなりますよね。それを真実として受け止めるのも躊躇してしまうかも…。

自分に今の仕事が合っていないんじゃないかと考え始めたとき、3年目の人はどうしたらいいの? 今回は、ミヤケンなりにその答えを出したいと思います。

「とりあえず3年」の謎を解く

とりあえず3年という言葉だけが独り歩きしているけれど、「3年」という数字はどこから来ているんでしょうか。「仕事に慣れて楽しくなるのが3年くらい」「1人前になるのに3年くらいかかる」という理由なんですが、どうして3年?

1万時間の法則という、マルコム・グラッドウェルという作家が提唱した法則に理由があるんじゃないかなあ。1万時間の努力をしたら、誰でもどんな分野でもプロになれるよという理論なんです。現代社会は大体残業があるから、1日9時間くらい働いているんじゃないか…3年経てばおおよそ1万時間になる。

だったら、とりあえず3年働こう! みたいなねー。あとは、石の上にも3年ということわざかなあ。

だけど、この法則は完全に正しいわけじゃあないとミヤケンは思います。「得意不得意があること」が抜け落ちているじゃないか! どんな分野でもプロになれると言うけど、苦手な分野と得意な分野とならプロになるためにかける時間が変わるし、努力をすれば必ずプロになれるわけでもないでしょう?

あまりに現実味が無い法則に、とりあえず3年信仰は根拠をとっています。

「理にかなっている」という意見もあるけれど、ミヤケン的にはそうは思いません。

向いてないのに3年経つまで我慢して得られるものは何?

3年経てば向いてない仕事も楽しくなるというのは違うけれども、3年経つまで我慢して得られるものは確かにあります。

それは、転職するときの「3年がんばったんだな」という印象です。1年目で辞めるより、2年目で辞めるより、3年経過して辞めたほうが印象がいいんですよ。「とりあえず3年」というイメージがあるからでしょうねー。

だから、3年が経過するまで待って転職するというのはアリかもしれません。

もちろん今すぐに「この仕事向いてないわ」と辞めてしまってもいいとは思うけれども、より転職しやすくしたいのなら、3年経過するまで転職準備をしながら待ち、経過したら転職活動本格始動! というのが賢いかな!

個人的にオススメな転職活動の進め方

個人的には、もう少し待つのが得策だと思います。だけど、ただ待つだけじゃあありません。転職すると決めて期日を待つのだから、今から準備だけでもゆっくりと始めておきましょう。その準備とは何かを、紹介します。

「3年経ったら辞めます」

虎視眈々と準備を進めるのはいいけれど、職場には前もって通告しておきましょう。「辞めたい」という相談じゃなくて、「3年経ったら辞めます」というやんわりとした報告をね。引継ぎをゆっくりと自分のペースでやれるようになるし、前もって話しておくと円満退職をしやすいですから。

そして、転職活動に対する職場の理解も得やすくなります。

「3年経ったら辞めます」と宣言したら、少しずつ有給の消化もしておきましょう。3年経つまで我慢すると決めた自分に対するご褒美だと思って、満喫してください。有給を取ってゆっくりと今後を考えるのもいいし、気分転換するのもいいと思います。

好きに時間を使いましょう。

次にどんな仕事がしたいか、考えてみる

仕事を辞めるということを伝えたら、次にどんな仕事がしたいかを考えてみましょう。それを考えるのは難しいと思うかもしれませんが、方法はたくさんあります。たとえば、「今の仕事が向いてないと思った理由を逆さにする方法」とか、「自分の興味があることを書き出して仕事に結びつける方法」とか。

個人的にオススメする方法は、その二つですね。

一番単純なのが今の仕事が向いてない理由を逆さにすること。デスクワークが苦手な人は「立ち仕事」「適度に動く仕事」などが考えられるし、そこから販売業・営業職などの候補が色々浮かび上がります。

ただ、一番オススメなのは二つの方法を掛け合わせること!

興味があることを書き出して、それに近い業界の仕事を探す。そして、今の仕事が向いてない理由を逆さにしておく。次に、向いてない理由を逆さにした特徴を持った、興味ある業界の仕事を探す。そうするとあら不思議! 自分に合う仕事が自然と見つかります。

転職サイトで求人のチェックをしておく

どのタイミングでもいいんですが、転職サイトに登録しておきましょう。辞めると職場の人たちに告げる前でもいいし、ある程度希望職種が固まってからでもいいです。最初から登録しておくのなら、自分に合う仕事探しを手伝ってもらうこともできます。「仕事は一人で探したい」という人は、探し終わった後ですね。

とりあえず、任意のタイミングで転職サイトに登録するのがオススメ。

転職サイトに登録すると、新着求人やあなたの希望に沿った求人がメールで送られてきます。あなたは3年が経つまで働きながら、送られてきた求人をチェックして求人の相場を学べるわけです。そして、なんとなく「こういう会社がいいなあ」というイメージがわいてきます。

求人相場を知り、イメージが掴めれば、転職活動を本格的に始めてからはそれに沿った求人を探すだけだから楽になるんです。3年が経過するまでの準備期間、転職サイトを使うのは大前提! 今からでもいいから、登録しておきましょう。

3年目の転職は「印象よく」を徹底しよう

印象をよくするために3年経過するまで待ったのに、面接の受け答えで印象を悪くしたら元も子もありませんよね。印象をよくするために、退職理由をしっかり考えておきましょう。印象がいい退職理由は、「前向きなもの」ですよ。

たとえば、「今の仕事に合ってないと思ったから」というよりも「自分の能力・適性をもっと活かせる仕事があると思ったから」と答えるほうが印象がいいですよね。元を正せば同じことだけど、言い方ひとつで印象は後ろ向きから前向きになります。

最後に、これを徹底することを覚えておいてくださいね。

3年目にして、今の仕事に向いてない気がしてきた人は、今すぐ転職するよりも少し待って3年経ってから転職したほうが印象がいい。

もう少しというところで辞めると、「どうしてあと少し待たなかったのか」ツッコミが入りますからねー。

ただ、漫然と仕事をしながら待つだけじゃなくて、転職先を絞り込んだり転職サイトを利用したり準備をしながら待ちましょう。

そして、面接は笑顔たっぷり前向きに!

転職後は、自然と笑顔たっぷり前向きに働けるようになりますよ。