銀行とは、不条理な世界なんだなあ…。

ミヤケンは結構演劇を見るんですが、中でも好きなのが不条理演劇。人間の不条理なところとか、不毛なところを描いた、ちょい小難しい感じの劇です。銀行員3年目になってみて、どうですか? 不条理だなあと感じる部分が多いんじゃないでしょうか。

銀行員の世界を調べているだけでも、不条理だなあと感じるのだから、実際に中で働いている皆さんはまるで不条理演劇を演じている役者のような気持ちになるんじゃないかなと思います。

今回は、そんな不条理な銀行を3年目にして辞めたいという皆さんに、ボクなりの転職に対する考え方を紹介しましょう。

銀行員3年目というのは、見切りをつけるのに最適なタイミングだと思う

世の中には「とりあえず3年はね」と言われているんだけれど、ボクはそれを「ええ? 3年?」と少し懐疑的に見ていたんですよ。ただ、「3年間経って4年目」というよりも「3年目に突入した時点」で見切りをつけるのに、なんだかんだ最適な時期なんじゃないかなあと思うんです。

というのも、3年目くらいになってくると新卒で後輩が二代入ってきて、新人教育にかかわる機会も増えてきます。仕事をしっかり覚えて、知識量も経験・実績も増えてくるから、胸を張って「銀行員ですよ!」と言えるでしょう。

知識・経験・実績が増え、名実ともに銀行員となるのが3年目だと思います。

それはどの業界・職種にもある程度言えることですけどね。ただ、それほどまでに深い専門知識を必要としない業界より、銀行という高い専門知識が要求される業界のほうが新人扱いが抜けるのが遅いんです。

だから、銀行員にとっては3年目以降からが本番!

転職も、3年目からが本番です!

3年目からなら、年収の落差は小さい

銀行は4年を過ぎると年収があがり始めるシステムのところが多くて、3年目はまだ世間で言われているほど年収が高くはないことが多いです。銀行員を辞めたいと考えたとき、年収が下がるんじゃないかなあと心配して足踏みをする人が大勢いるんだけれど、3年目ならまだ年収の落差は小さくて済みますよ。

逆に言えば、このタイミングを逃して4年目・5年目になると年収が大きく下がることを覚悟しないといけなくなります。

それは「転職する勇気が今以上に必要になる」だけじゃあなくて、転職するメリットがひとつ減ることをも意味するんです。それに、年収が下がるという事実は思っている以上に心に打撃を与えてしまうため、転職後やる気をそがれる人も多いんじゃないかなあ。

だから、銀行員3年目で仕事を辞めたいと思ったら、辞め時は今しかありません。

3年目の銀行員にオススメの転職先!

銀行員にオススメの転職先は、職種によっても年数によっても違ってきます。1年目・2年目だとオススメできなかったものも、3年目ならオススメできるかもしれません。一般職・総合職など職種ごとに、3年目銀行員の転職先としてオススメの業界・職種を紹介しましょう。

テラー・事務職の一般職にオススメな転職先

  • 一般事務
  • 営業事務
  • 医療事務
  • 経理のアシスタント
  • カウンター販売
  • 秘書

一般事務はもちろん、もう少し専門性を高めて営業事務や医療事務に転職するのがミヤケン的には一番オススメです。特に銀行一般職はカウンターでの営業経験もあるから、営業の気持ちが少なからず理解できると思います。だから、営業事務は案外オススメなんです。

また、金融関係の知識・お金を扱う仕事をしてきた経験などから、経理のアシスタントもオススメできます。厳密には銀行員の分野と経理の分野は少し違うんですが、共通点もあるため転職市場だと重宝されるんじゃないかな!

カウンター販売も、オススメですよ。

銀行一般職で受付をしながら各種商品の説明をすることや、営業を行うことは、そのままカウンター販売と共通しています。自分の経験と販売実績をそのまま転職の武器にして戦えるから、各種事務職と同じくらいオススメしやすい職種なんです。

カウンター販売は、住宅販売・旅行会社などで一般的な販売方法なので、興味があればそれらの業界で探してみましょう。

あとは、素直に受付経験を活かした受付業務や、サポート業務の経験を活かした秘書なども選択肢に入ると思いますよ。

総合職にオススメの転職先

  • ITや人材関係など、無形商材の営業職
  • メーカーの法人ルート営業職
  • 経理や財務
  • 各業界の企画
  • 各業界の管理系部門

銀行員から転職する人は、有形商材の営業より無形商材の営業を選ぶケースが多いみたいですよ。銀行員が売っている金融商品や保険商品なども、無形商材のひとつですからね。その経験を活かして転職しようと思ったら、無形商材の営業職というのが真っ先に浮かぶんだろうなあと思います。

IT企業や人材関係だと、個人よりも法人向け営業になるというのも銀行員には魅力的でしょう。

無形商材法人営業職は、有形商材や個人営業よりも高度な提案力が求められるんです。ちょっと考えるだけでも、「目に見えないものを売る」という難しさは誰もがわかるんじゃないかなあ。営業担当の口八丁くらいからしか、商品の情報が得られませんから。高い能力を求められる業界だからこそ、中長期的に給料を上げることもできます。

銀行員から転職をするとき、「銀行という組織は嫌だけど、しっかり働きたいという欲求はある」という人が多いことが、無形商材法人営業が転職先に選ばれやすい理由なんじゃないかな。

ミヤケン的にも、とてもとてもオススメですよ。

ただ、中には「給料はそれなりでいいから、自分のペースでノルマを気にせず働きたい」という人もいると思います。「銀行員に疲れてしまった人」がそうかもしれませんね。

そういう人には、メーカー法人営業がいい感じ。

メーカーは基本的に法人ルート営業で既存顧客を大事にするところが多いから、大事なのは商品を売ることより、顧客をつなぎとめること。自分のペースで顧客と向き合い、長期的な関係を築くという意味だと、銀行よりも楽しく働けると思いますよ。

あとは、金融知識を活かして経理・財務に転職するというのもアリだし、企画や管理系部門も魅力的です。

ただ、経理・財務に転職するならPCスキルが必須になるから、事務仕事のスキルを勉強しましょう。

銀行員の転職は3年目からが本番だし、3年目は給与の落差的にも知識や経験の量的にも銀行員を辞めるのに最適な時期だとミヤケンは思います。銀行員を辞めたいんだったら、比較的辞めやすく転職しやすい今のうちに転職したほうがいいんじゃないかな。転職先は自分の今の仕事によっていろいろ考えられるし、今よりも活き活きと働ける業界・職種はたくさんあります。

銀行員としてのアドバンテージを活かして、じっくり腰をすえて転職先を選びましょう!