介護老人保健施設(老健)、そこで働く人の負担ははかり知れません。

老健で働くのが辛いからと介護職を辞めたいと思う人も、相談員を辞めたいという人も多いです。ネットを見ていると最早職場というよりも職種自体を辞めたいと考えるほど、大変な仕事だということがなんとなあくでもミヤケンに伝わってきます。

今回は、そんな老健を辞めたい理由としてよくあるものを整理しながら、転職活動の方向性を考えよう! というテーマです。

老健を辞めたい理由、みんなどうして辞めているの?

老健を辞めたいと語る人の多くが、介護職を辞めたいとか相談員を辞めたいとか職種全体の問題だとしています。ただ、職種全体のことだけじゃあなくて、老健という職場特有の辞めたい理由もあると思うんです。そんな理由を整理することで、転職の方向性を考える判断材料としましょう。

老健は人間関係が辛い

「健全な人ほど、辞めていく」

老健に代々伝わる呪いの言葉です。

どうしてか福祉系は陰湿な人間関係になりがちなんですよね。大変な仕事だからこそ、みんなみんな余裕が無いんじゃないかなあとボクは思います。人は余裕が無くなると、他人にきつくあたったり、他人を陰で貶めたりしたくなりますから。

また、福祉の現場は結構色々な人が集まりますよね。

年代も経歴も考え方も生い立ちも全く異なる人たちが集まり、それぞれの価値観を大事にして仕事をしています。特に介護には個々人の価値観が色濃く反映されるものだと思うから、価値観の違いは仕事をしていくうえでかなり難しい問題です。

その価値観の違いという穴を埋められないために、陰湿な人間関係が生まれるんじゃないかなあ…。

ボクの知り合いが働いている老健では、「元ヤン20代介護士」と「お堅い40代ケアマネ」とが対立して大変なことになっているみたいです。

想像するだけで怖いですよねー。

人間関係ドロドロしちゃうから、健全な人ほど耐えきれなかったり、呆れたりして辞めていくということなんでしょう。

職場に嫌気がさしたという人も多い

人間関係もだけれど、介護の仕方とか仕事に対する取り組み方とか、そういうことに嫌気が差して老健を辞めたいと考える人も多いです。

たとえば、辞めていく相談員が全く引継ぎをしないし誰もそれをカバーしないから新人が大変なことになっちゃってるとか、介護長が好き勝手言い放題しているとかね…。福祉の仕事というのはチームプレイだから、誰かがダメになるとみんながダメになっちゃいます。

「箱の中のミカンがひとつ腐ると、箱のミカン全部腐るんだ」と、金八先生に出てくる荒谷二中の先生が言っていましたね。

金八さんはね、話の都合上これを否定しました。

だけれど、人にはミラーニューロンというものがあります。これは、周りの人がする行動を見たときに活性化して「もらい泣き」「野球興味なかったのに球場に行ったら興奮した」という経験を、作り出しているみたいなんです。

人は周囲の影響を受けるというのは、実際にあります。

それがさらに強くなると、腐った人間が組織の人間を全部腐らせてしまうということが起こるんですよねー。

介護の現場だと密接なチームワークが問われるし、その割に人間関係ドロドロしちゃってるから余計に腐ったミカン理論が成立しやすいんです。

今辞めないと、自分も遠くない未来、嫌気が差している職場に同調して腐ったミカンになっちゃうかもしれません。

老健と特養の違いを考えてみた! 特養は転職先にはどうなの?

職場に嫌気が差しているだけなら、介護職とか相談員とか自体を辞めなくてもいいんじゃないかと思います。

老健から特養に転職するだけで、解決する問題もあるんじゃないかなあ。

老健と特養の違いは、まず「老健は在宅復帰を支援する」という目的があるけれど、「特養は施設の居住生活を支援する」という目的があるということですよね。老健はどちらかと言えばリハビリとか医療とかそういう傾向が強いです。

より「介護」に力を入れているのが、特養という感じかな。

だから、同じ職種でも仕事内容はか・な・り変わりますよね。

特養だと、生活介助がメインになります。

あとは、リハビリを行わない分、職場で働く人の種類が減るんですよね。老健はリハビリを担う医療系の職種の人が結構多いです。さまざまな職種の人が一同に会するからこその、人間関係の難しさみたいなものがあります。

だから、特養だと人間関係が改善されるかもしれません。

ただし、入居者の死をみとることがあるという特養特有の辛いところもあります。

そこが辛いと感じるならオススメできませんが、「介護に集中したい」「福祉の仕事は続けたいけど人間関係が辛い」という人には、特養をオススメしたいです!

老健の福祉職から異業種転職を狙おう! どんな転職先があるの?

老健から特養じゃなくて、完全に福祉系の仕事を辞めたい! という人には、ミヤケンはサービス業をオススメしたいです。

福祉の仕事で培うサービス精神とかコミュニケーション能力とか、相手が何を求めているかを察知する力とかとかを活かすにはサービス業は絶好の転職先なんじゃないかな!

特に「相手が何を求めるか」というのは介護をする上では必要不可欠なことだと思うけれど、サービス業にも必要不可欠なことなんですよ。ただ、それができる人は意外とそう多くはありません。

神対応とか神サービスとか言われるのは、相手が何を求めているかを察知して動くからなんですよね。

介護職の経験を活かして神対応をしたら、キャリアアップが早く実現できると思います。

特にホテル業がオススメ! 介護職も相談員も、老健を辞めたいという人はホテルの仕事に向いているとボクは思いますよ。福祉系の施設と比べると人間関係も良好なところが多いみたいだし、今の不満も解消できるでしょうから。

不満を解消すると同時に、成功したい人はホテルだ!

老健の仕事というのは、本当にきついです。

特に人間関係は、さまざまな職種の人が集まり過ぎてカオスなことになっちゃってしまう傾向があります。そんな人間関係から脱出するなら、異業種転職するのもいいんじゃないでしょうか。もちろん、福祉系の仕事を続けたいなら特養という手もあります。

異業種転職をするなら転職サイトを使って適性をはかったり、求人をたくさん得たりして対策を立てましょう。