歯科技工士いなくなる説。

そんなことが囁かれるくらいに、歯科技工士というのは人手不足だと言われています。そもそも歯科に興味を持たない限り、歯科技工士という仕事があること自体を知る機械が無いですからねー。

ミヤケンもネットで調べてようやく「ああね!(ああなるほどね)」と思いました。

今回はそんな歯科技工士のよくある退職理由を整理した後、歯科技工士いなくなる説や歯科技工士の転職先など、この仕事を辞めたい人の疑問をミヤケンが真剣に考えます!

歯科技工士のよくある退職理由を整理してみた

歯科技工士を辞めたいと語る人、実際に歯科技工士を辞めた人、歯科技工士として違う職場に転職した経験がある人…。いろいろな人の退職理由をネットで集め整理することで、みなさん自身の退職理由がハッキリとカタチになります。そんな退職理由を巡る旅に出ましょう。

長時間労働と低賃金!

歯科技工士に付きまとう二つの問題として、長時間労働と低賃金というものがあります。

たとえば、週休1日しかないとか深夜2時に帰宅することになるとかいうことがざらにあるんですよね。「早くても夜10時」という職場もあるくらい、残業が多いんです。これだけ残業が多い傾向がある仕事なのに低賃金ということはそう、残業代未払いが横行しているということなんだよなあ…。

低賃金という問題は、ただ単に給料が低いから問題になるだけじゃないと思わされます。

長時間労働に比較して給料が低いということと、あとは国家資格を要する専門職なのに資格が不要な職業・業種よりも低いということが問題なんですよ。

じゃあ給料が高い職場を選べばいいということになるんだけれど、業界全体に低賃金という傾向があるから「マシにする」ことはできても「満足する」ことはできないかもしれません。

とりあえず真っ先に解決するべき問題は、長時間労働問題じゃないかな。

残業時間が比較的短い求人を転職サイトを使って探すだけでも、仕事の不満はか・な・り解消されると思います。

もし、歯科技工士を辞めたいけど長時間労働さえなくなれば働けると思う人がいたら、一度求人探しをしてどれくらいにまで残業時間を減らすことができるのかを見ておきましょう。それから、歯科技工士という仕事を辞めるかどうかを決めても遅くないと思います。

大手だからこその苦しみ

大手の職場だと、効率を重視してひたすら分業をしています。細かく分業されているため、歯科技工士としての技術の習得とか向上とかができないんですよね。最初から分業が徹底されている職場に入ってしまうと、任されている工程ばかり上達して他はできないみたいな困ったことになります。

特に将来開業したいという考えがある人には困ったことです。

開業したいなら大手はやめたほうがいいと思うんだけれど、大手のほうが給料はいいんですよね。このジレンマがとても辛い!

将来性に疑問を感じた

歯科技工士はいなくなるということを言う人もいるくらいですから、歯科技工士の将来性に疑問を感じて仕事を辞めたいと考える人も多いでしょうね。あとは歯科技工士の実態とか現状みたいなものを知って後悔しているという人も、大勢いると思います

そういう「歯科技工士の現状と実体、将来性」についてミヤケンも考えてみましょう。

歯科技工士の現状と実態! 歯科技工士はいなくなる?

厚生労働省の「歯科技工士及び歯科技工所数の年次推移」を見ると、平成18年から28年に至るまで歯科技工士の数は年々減っているんですよね。平成18年には35,147人だったんですが、28年には34,640人に減りました。

10年間で500人近く減っていると言えます。

ただ、歯科技工所は年々増加傾向にあるんですよね。

個人経営レベルの小さな技工所がたくさんあり、技工士の人数は各職場で少ないという小規模分散型の特徴となっています。大手には数百人くらいの技工士がいるところもあるみたいなので、大手以外の人手不足が深刻化しているんでしょうね。

もうひとつ資料を見てみたいと思います。

全国歯科技工士教育協議会が調べたところによると、養成所の入学者数は平成7年あたりからずっと減少傾向にあるんです。

平成7年には3000人を超え定員を大きく上回っていて入学者数が、平成30年度には1000人程度にまで落ち込んで定員を大きく下回っています。

「歯科技工士になりたい」という人が、どんどん減っているんです。

これが歯科技工士の現状というわけだけれど、確かにこれだと「歯科技工士がいなくなる」という話は的を射ている気がしますね。

日本人の技工士は圧倒的希少価値になるでしょう。

希少価値になったころには待遇もいいかもしれませんが、現状はどんどん減って人手不足が加速していて「忙しく低賃金」ということは変わりそうもありません。

特に個人経営の小規模な事業所が多いため、残業代を満足に払える余裕がないんですよ。

歯科技工士の将来性は、色々な意味で「無い」と言えるかもしれません。

辞めたいなら、転職したほうがいいとボクは思いますよ。

歯科技工士は辞めた後どんな仕事をすればいいの? 転職先を考えてみた

将来性が危うい歯科技工士、ただ、辞めたい後はどんな仕事をすればいいのかわからないという人が多いと思います。そこで、ボクが歯科技工士に向いているかもしれない仕事をいくつかピックアップしてみました。あくまでも「一例」として、ぜひ参考にしてみてください。

工場の仕事が向いているかもしれない

モノづくりという観点からも、「コツコツこなす仕事」という観点からも、製造業は向いていると思います。工場で働くと言ってもライン工だけじゃなくて、色々な仕事がありますから、自分に合うものを選ぶといいんじゃないでしょうか。

働く中で興味が出てきたら溶接の資格を取ってみるなど、スキルアップもしやすいです。

工場は大手になればなるほど徹底的に時間管理されていて、残業がありません。24時間稼働のところだと夜勤はあるものの、夜勤手当がしっかりつくため給料が高くなるという利点があります。

歯科技工士よりは、確実に高い給料を得られるし、長時間労働問題も解決できるということです。

事務職という無難だけどぴったりな選択肢

事務職は転職先に選ぶ人が、どの職種からでも多いんですよねー。

それだけ無難なイメージがあるのかもしれません。

事務職は基本的に長時間労働とは無縁です。「その日中にどうしても終わらせないとやばい」という仕事が少ないため、自分のペースで働くことができます。休日も週休二日でしっかり土日休みができるし、歯科技工士の退職理由を考えると、か・な・りオススメです。

コツコツ系の仕事だから歯科技工士に向いているでしょう。

料はそんなに高くはありませんが、年次昇給が安定している傾向があります。平均くらいは普通に貰えるため、生活に困ることはありませんよ。

新しい技術を身に着けてみる

歯科技工士を技術職として見ると、新しい技術を身に着けるのもいいのかもなあとミヤケンは感じました。

たとえば、システムエンジニア(SE)とかWEBデザイナーとかいいのでは? ボクは昔の趣味程度の知識からだったけれど、WEB関係は比較的新しい業界だから「働きながら技術習得」を目指すという姿勢の会社も探せば見つかります。

教則本もたくさん出てるし、WEB屋をしているボクとしてはオススメしたいです。

ただ、新しい技術を習得して転職するというのは、「興味が持てる分野がある」人向けだと思います。

興味が持てないのに無理して技術習得しても、空しいだけですから。それに、技術職というのは好きだったり興味があったりしないと、続けるのは難しいと思います。

逆に、そういうことがある人にとっては合うのかもしれませんね。

歯科技工士を辞めたい人は、将来性とか長時間労働問題とか低賃金問題とかを考えると、やめた方がいいとミヤケンは感じました。専門職なのに待遇が低いというのは、もうそれだけで退職理由になりますよ。

歯科技工士からの転職先は、技術職である強みを活かして選ぶことをオススメします。

辞めたい理由を解消できて、自分に合う仕事をじっくりと探しましょう。